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  • ハイフィールド税理士法人大崎事務所

電子帳簿保存法とは(前編)

更新日:11月18日


 電子帳簿保存法は平成10年に制定された法律ですが、実際には要件が厳しいためあまり普及してきませんでした。そして令和4年1月1日施行の今回の改正では要件が緩和(一部義務化される事項もあります。)されることになりデータ保存を以前よりも実行しやすくなるのではないでしょうか。

 そこで、今回(前編)では概要と電子帳簿等保存について、次回(後編)ではスキャナ保存電子取引について解説していきたいと思います。


  • 概要

   電子帳簿保存法は、大きく3種類に区分されます。

    1.電子帳簿等保存…電子的に作成した帳簿・書類をデータのまま保存


     例:会計ソフトで作成した決算書などをデータによりパソコンに保存


    2.スキャナ保存 …紙で受領・作成した書類を画像データで保存


     例:取引先から紙の請求書を受領し、スキャナでスキャン又はスマホのカメラで            

       撮影しパソコンで保存

    3.電子取引   …電子的に受領した取引情報をデータで保存

    

     例:インターネットショップで購入した商品の領収書をショップのサイトから

       ダウンロード又はメールにて受領してパソコンに保存


  • 電子帳簿等保存

   1.事前承認

    改正前は税務署長による事前承認が必要でしたが令和4年1月1日からは不要にな

    ります。


   2.要件(その他の電子帳簿※1)

    ⑴システム関係書類等(システム概要書、システム仕様書、操作説明書、事務処理

     マニュアル等)※2を備え付けること

    ⑵保存場所に、電子計算書保存場所に、電子計算機(パソコン等)、プログラム、デ

     ィスプレイ、プリンタ及びこれらの操作マニュアルを備え付け、画面・書面に整

     然とした形式及び明瞭な状態で速やかに出力できるようにしておくこと

    ⑶税務職員による質問検査権に基づく電子的記録のダウンロードの求めに応じるこ

     とができるようにしておくこと


     ※1優良な電子帳簿に該当しない電子帳簿です。優良な電子帳簿は改正前の事承

     認を受けていた帳簿とほぼ同じものです。優良な電子帳簿は新たに税務署長に届

     出を提出することにより過少申告加算税の5%軽減などの優遇措置が受けられま

     す。(改正前の要件とほぼ同じものになるので、要件は厳しめです。)

     ※2速やかに出力できること等の一定の要件をみたすオンラインマニュアルやオ

     ンラインヘルプ機能でも可能です。


   3.適用時期

    ⑴帳簿…令和4年1月1日以降開始事業年度分から適用

        例:3月決算の法人であれば令和4年4月1日から保存が可能になります。

    ⑵書類…令和4年1月1日以降保存を開始するデータから適用

        例:保存が令和4年1月1日以降であればよいので、令和4年12月に取引

          をした際の請求書を令和4年1月8日に発行しその控えを保存した場合

          にも適用されます。

     帳簿の種類:仕訳帳、総勘定元帳、現金出納帳、固定資産台帳、売掛金元帳など

     書類の種類:貸借対照表、損益計算書、試算表、請求書等の控え、

領収証(相手から受領したもの)←主に次回の内容になります。など

   4.その他注意点

     電磁的記録で保存することができる国税関係書類は、「自己が一貫して電子計算

     機を使用して作成する」ものでなければならないので、パソコンで作成した請求

     書等に手書きで新たな情報を追加してしまうと、その請求書等については書面に

     より保存しなければならなくなります。

    

 今回は電子帳簿保存法の概要と電子帳簿等保存について解説しましたが、いかがだったでしょうか?次回はスキャン保存と電子データの保存が義務付けられる電子取引について解説していきたいと思います。

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